有機絶縁材料を用いた高放熱パワーモジュールの開発動向と、高分子絶縁・放熱材料の設計・開発、伝熱性評価技術について解説して頂くことによって、関連業界の方々の今後の事業に役立てていただくことを目的とします。
1. 有機絶縁材料を適用した高放熱パワーモジュールの開発動向
三菱電機株式会社 山本 圭 氏
パワーエレクトロニクス機器の小型化・高出力密度化ニーズを背景に、高放熱パワーモジュールの開発が盛んである。新材料・新構造技術を適用したパワーモジュールの高放熱化が進化を遂げており、中でも放熱性と絶縁性の両者機能を担う絶縁層材料がキーマテリアルとなっている。
本報では、セラミックス・有機材料を複合化した高熱伝導絶縁材料の開発状況と、それを用いたモジュール高放熱化技術の開発トレンドを紹介する。
2. 高分子絶縁・熱伝導材料の設計・開発動向
九州工業大学 小迫 雅裕 氏
3. フィラーを分散した高熱伝導化樹脂材料の伝熱性評価
茨城大学大学院 太田 弘道 氏
1.測定原理
2.実際の測定法
2.1 定常熱流法
2.2 非定常熱流法
2.3 フラッシュ法
レーザフラッシュ法
キセノンフラッシュ法
測定の注意点
多層試料法への展開
樹脂試料に対する多層試料法
測定値がばらつくのはなぜか
3.相の大きさ、測定法、測定値の実用性
3.1 局所値と全体の値の関係
レーザフラッシュ法で測定される値は何か
⇔測定される値は実用的に意味のある値か
3.2 変換の理論
複合則
3.3 局所値の測定
サーモリフレクタンス法
熱物性顕微鏡(TM)の開発
測定例
この分野の展開
3.4 界面
樹脂の界面
界面の熱抵抗の考え方の基礎
研究の将来展望