スラリー中の粒子分散状態に関する基礎的な知識、種々のスラリー評価法に関する知識とデータの解釈
スラリーを取り扱う上でのトラブル例や解決指針

スラリーを上手に取り扱うための総合知識【WEBセミナー】
~気まぐれに振る舞うスラリーと上手に付き合っていくために~

セミナー概要
略称
スラリー【WEBセミナー】
セミナーNo.
st250710
開催日時
2025年07月23日(水) 10:30~16:30
主催
サイエンス&テクノロジー(株)
問い合わせ
Tel:03-5857-4811 E-mail:info@rdsc.co.jp 問い合わせフォーム
講師
兵庫県立大学大学院 工学研究科 化学工学専攻 准教授 博士(工学)
佐藤根 大士 氏

【専門】
化学工学、微粒子工学、セラミックス、スラリー評価、ろ過・水処理

【活動】
法政大学大学院スラリー工学研究所 特任研究員(兼任)、文部科学省 科学技術政策研究所 科学技術動向研究センター 専門調査員(兼任)
価格
非会員: 44,000円(税込)
会員: 42,040円(税込)
学生: 44,000円(税込)
価格関連備考
定 価 :1名につき 44,000円(税込)
会員価格:1名につき 42,020円 2名の場合 55,000円、3名の場合 82,500円(税込)

※上記会員価格は受講者全員の会員登録が必須となります。
※同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。
※他の割引は併用できません。
※請求書は主催会社より代表者のメールアドレスにご連絡いたします。
特典
資料の他に「基礎スラリー工学(丸善出版)」を配布いたします
備考
※資料付
※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。
※開催日の概ね1週間前を目安に、最少催行人数に達していない場合、セミナーを中止することがございます。

【ライブ配信(Zoom使用)セミナー】
・本セミナーはビデオ会議ツール「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
 PCやスマホ・タブレッドなどからご視聴・学習することができます。
・お申し込み後、接続確認用URL(https://zoom.us/test)にアクセスして接続できるか等ご確認下さい。
・後日、別途視聴用のURLをメールにてご連絡申し上げます。
・セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
講座の内容
受講対象・レベル
・スラリーを取り扱っている技術者・研究者
・スラリーの取り扱いで現在トラブルを抱えている方
・その他ものづくりをはじめとするプロセスで固液分散系を取り扱う技術者・研究者
習得できる知識
・スラリー中の粒子分散状態に関する基礎的な知識
・種々のスラリー評価法に関する知識とデータの解釈
・スラリーを取り扱う上でのトラブル例や解決指針など
趣旨
 固液分散系スラリーを取り扱うプロセスは、リチウムイオン電池電極製造、各種材料プロセス、製薬、化粧品、食品、水処理といった非常に幅広い分野に存在します。これらのプロセスで製造される最終製品の品質は、プロセスのスタート地点であるスラリー特性と密接な関係にあることは経験的に広く知られています。しかし、プロセスで使用するスラリー調製法は試行錯誤を繰り返して行われることが多く、せっかく調製法を確立してプロセスの最適化ができたと思っても材料のロットが変わっただけでまた試行錯誤が必要になる、いざ現場に適用してみると日によって全く異なる特性を持つスラリーができ上がるなどということも珍しくありません。この原因の一つに、適切にスラリー特性評価が適切に行えていないことが挙げられます。特に、たまたま近くにある装置などを用いて測定できそうな特性を測定するだけに留まっている場合、製品特性とスラリー特性とのつながりを把握できていない事が多く、測定を繰り返しても問題解決につながらないことが多々あります。
 そこで本セミナーでは、スラリーと上手につきあい、取り扱うための総合的な知識習得を目的として、粒子の分散制御および分散状態評価について、その手法、分散安定性に影響を及ぼす様々な要因などの基礎的な内容から、実例を用いたスラリー特性評価や分散剤を用いた状態制御などの応用的な内容、最新動向やトラブル事例について紹介します。
プログラム

1.スラリーに関する基礎知識
 1-1.スラリーとは?(スラリーの定義)
 1-2.微粒子をスラリーとして取り扱うプロセスとその理由
 1-3.なぜスラリーの取り扱いで問題が発生するのか
 1-4.分散状態変化の一例

2.粒子の特性
 2-1.粒子径,比表面積,密度
 2-2.粒子径分布,粒子の構造

3.粒子と媒液の界面の理解
 3-1.粒子と媒液の界面
  3-1-1.粒子と媒液の親和性(濡れ性)
  3-1-2.溶媒和(水和)
 3-2.粒子の帯電
  3-2-1.帯電機構
  3-2-2.電気二重層
  3-2-3.ゼータ電位測定
 3-3.分散剤(界面活性剤)の吸着
  3-3-1.界面活性剤
  3-3-2.吸着機構
  3-3-3.吸着量の測定
  3-3-4.分散剤の選び方

4.粒子間に働く力と粒子の分散・凝集
 4-1.DLVO理論
  4-1-1.電気二重層ポテンシャル
  4-1-2.ファンデルワールスポテンシャル
  4-1-3.全相互作用(DLVO理論)
 4-2.吸着高分子による作用
 4-3.その他の相互作用
 4-4.粒子の分散・凝集の原理
 4-5.凝集機構と凝集形態
 4-6.さまざまな分散・凝集状態の評価法とその原理

5.スラリーの流動特性と評価
 5-1.流動挙動の種類(流動曲線)
 5-2.流動特性評価法
 5-3.流動特性評価の実例
  5-3-1.流動特性評価結果
  5-3-2.使用機器による評価結果の違い

6.スラリー中の粒子の沈降挙動と充填特性評価
 6-1.粒子の沈降堆積挙動
 6-2.堆積層の固化
 6-3.沈降による評価
  6-3-1.沈降試験の測定原理
  6-3-2.試験結果の実例
 6-4.沈降静水圧法による評価
  6-4-1.沈降静水圧法の原理
  6-4-2.測定結果の実例とスラリー特性の予測

7.粒子径分布測定による評価
 7-1.粒子径分布測定による評価とその問題
 7-2.沈降静水圧法を利用した高濃度スラリーの粒子径分布直接測定

8.浸透圧測定法によるナノ粒子スラリーの評価
 8-1.ナノ粒子スラリーの特徴
 8-2.浸透圧測定法の原理
 8-3.測定結果の実例
 8-4.他の評価法との比較と測定結果から予測される成形体の微構造

9.スラリー調製
 9-1.スラリー化および均質化,最適化
 9-2.さまざまなスラリー調製技術
 9-3.分散剤添加スラリー中の溶存イオンの影響
 9-4.スラリー特性の経時変化
  9-4-1.スラリー中の分散剤の状態
  9-4-2.分散剤の吸着形態が分散安定性に及ぼす影響
 9-5.可逆的に分散凝集状態を制御する手法
  9-5-1.圧力による可逆的分散状態制御
  9-5-2.イオン架橋を利用した可逆的分散状態制御

10.スラリーの分散状態および充填特性評価の実例
 10-1.水系セラミックススラリーの評価例
 10-2.非水系多成分系スラリーの評価
    (リチウムイオン二次電池電極材料を例として)
 10-3.過去に受けた相談とその解決例
  10-3-1.よくある相談の内容
  10-3-2.トラブルの原因と対策

11.まとめ

【質疑応答】

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