自動車の軽量化に向けた、CFRPの最新動向から量産プロセス(RTM、LLD、PCM、SMC)と問題、二次加工技術まで解説します。

CFRPの最新動向と加工技術
~材料、成形加工、二次加工まで~

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セミナー概要
略称
CFRP
セミナーNo.
190153
開催日時
2019年01月22日(火) 10:30~16:15
主催
(株)R&D支援センター
問い合わせ
Tel:03-5857-4811 E-mail:info@rdsc.co.jp
開催場所
価格
非会員:  50,906円 (本体価格:46,278円)
会員:  48,125円 (本体価格:43,750円)
学生:  11,000円 (本体価格:10,000円)
価格関連備考
■ 会員(案内)登録していただいた場合、通常1名様申込で49,980円(税込)から
 ・1名で申込の場合、47,250円(税込)へ割引になります。
 ・2名同時申込で両名とも会員登録をしていただいた場合、計49,980円(2人目無
料)です。
■ 会員登録とは? ⇒ よくある質問
■ 学生価格は、教職員や研究員、企業に在籍されている学生には適用されません。
また、当日学生証をご持参ください。
定員
30名 ※現在、お申込み可能です。満席になり次第、募集を終了させていただきます。
備考
昼食、資料付
講座の内容
受講対象・レベル
・CFRP・CFRTPの製品開発を考えている経営者、
 中堅技術者、設計・生産技術に携わって2~3年の若手技術者や新人の方
・CFRPおよびコンポジットに興味のある方、
 生産方法や今後導入検討をする為に知識が必要な方
・製造業務にたずさわって2~3年の若手技術者や新人の方
必要な予備知識
特に予備知識は必要ありません。基礎から解説いたします。
習得できる知識
【第一部】
 ・CFRP・CFRTPの材料調達から成形加工(ハンドレイアップ~RTM、熱プレス、射出成形、3Dプリンタ)、
  二次加工(穴あけ、紫外線防止、電食防止)までの概要を知ることができる。
  明日からCFRPの試作ができる。 
 ・CFRP・CFRTPの商品企画・製造計画についての経営判断ができる。

【第二部】
 ・コンポジットの主なプロセス、生産設備、製品の違い 製品、設計への選択方法について

【第三部】
 ・製品開発、商品開発の発想を広げられる
プログラム

第一部 CFRPの成形・加工技術の現状と展望
 本講では、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)について基礎から最新技術まで解説します。CFRPはボーイング787の機体やEV車BMWi3の車体など軽量高強度部品として使われ、自転車、ゴルフ、テニスなどのスポーツ用品ではCFRP抜きには勝利はありません。しかし炭素繊維は鉄鋼の10倍以上の価格で、CFRPの成形時間は鋼のプレスに比べて100倍以上かかるという問題がありました。それでもノートPC筐体、一眼レフ、掃除機にCFRPが使われ始めています。最近では熱可塑性樹脂を使った熱可塑性CFRP(CFRTP)をホットプレスで自動車部品を作製することも始まっています。一方炭素繊維は焼入れ鋼の2倍以上の硬さのため穴あけや切削が大変困難です。切削工具選定、電食防止処理、塗装、その他表面処理、著者が開発したCFRPの簡易成形技術・ワイヤカット放電加工技術、筆者が技術コーディネーターを務めた新潟県三条市のCFRP成形技術、明日からすぐ使えるCFRP技術を紹介します。


1.CFRPの最新動向
 1-1 航空機・民間宇宙機への応用
 1-2 自動車への応用
 1-3 情報機器・家電への応用
 1-4 スポーツ用具への応用
 1-5 リサイクル技術の進展

2.炭素繊維
 2-1 日本で生まれた炭素繊維
 2-2  PAN系炭素繊維・・・高強度(鋼の5~10倍)
 2-3 ピッチ系炭素繊維・・・高弾性(鋼の2~5倍)
 2-4  CNF(セルロースナノファイバー)の将来性

3.FRPの成形技術
 3-1 ハンドレイアップ・・・漁船・ヨット
 3-2 オートクレーブ法・・・ボーイング787機体の成形技術
 3-3  SMC,BMC成形・・・アルファロメオ4C車体
 3-4 レジントランスファー(RTM)法・・・BMW i3車体の成形技術
 3-5 フィラメントワインディング法・・・燃料電池車水素貯蔵タンク
 3-6 引抜き法・・・カーボン三脚
 3-7 スプレイアップ
 3-8 射出成形

4.最近の熱硬化性CFRP成形・熱可塑性CFRP成形技術
 4-1 PCM法・・・NISSAN GT-R トランクリッド
 4-2 真空RTM(VaRTM)、ハイプレッシヤーRTM
 4-3 ホットプレス
 4-4 ホットプレス+射出成形

5.CFRPの加工技術
 5-1 ドリル加工
 5-2 ウォータージェット加工
 5-3 研磨
 5-4 紫外線防止
 5-5 塗装、その他表面処理

6.CFRPの簡易成形技術の開発
 6-1 シリコーンゴム型成形
 6-2 バルジ成形(ゴムチューブ加圧法)

7.CFRPのワイヤ放電加工技術の開発
 7-1 水掛け式、水中式ワイヤ放電加工条件
 7-2  CFRP薄肉パイプの自由曲面のワイヤカット

8.熱可塑性CFRP(CFRTP)の成形技術
 8-1 CFRPとCFRTPの成形の違い
 8-2 熱可塑性CFRPの成形技術紹介

9.新潟県三条市の取り組み
 9-1 軽自動車へのCFRP適用
 9-2 風車翼
 9-3 作業工具

【質疑応答・名刺交換】

第二部 CFRPの量産プロセスRTM、LLD、PCM、SMCプロセスと問題点について
 従来 炭素繊維を使った製品は身近なスポーツ用品(釣り具、ゴルフシャフトなど)から 始まり、近年では航空機で多用されるようになりましたが まだまだ ニッチと言われる限られた分野の高機能材料でありました。 そこにご存知の様にカーボンカーと言われる骨格をCFRPで製造されたニューコンセプトの自動車が販売されるようになりました。自動車産業における炭素繊維の使用は 2000 年頃から軽量化と強靭なボディー構造 を要求される Formula1などのレーシングカーなどでは部分的に導入されてきまし たが そのプロセスはVaRTM,PrePregなど生産性の高いプロセスとはいえませんでした。量産自動車というと年数千台以上、これは日当たり10台以上、 年2万台となると 日当たり80台以上の生産能力が必要とされ、さらに量産品質安定性が求められます。 これは従来の工法では とても対応できる数ではありません。 当然ながら車両用構造体に使用される材料は鉄と同等またはそれ以上の機械的物性、 温度安定性など過酷な使用条件をみたされないといけません。また原料の流通の安定 性、材料コストも非常に厳しい産業です。この条件に近い複合材料の組み合わせは炭素繊維に 樹脂自体が強靭で炭素繊維との接着性がよく熱安定が高い樹脂が必要となります。 これは従来 冶金にはじまり金属化学、溶接といった無機化学を中心とした技術による生産から、有機化学、高分子化学の反応をコントロールする工程を取り入れた生産にシフトが始まっているとも言えます。今回はコンポジット(複合材料)のCFRP(炭素繊維強化樹脂)の量産を視野に入れた場合のプロセス、生産性、設備などの説明とその問題点についてお話したいと思います。

1.コンポジットとは
 コンポジットってなに
 今までのコンポジット

2.RTM (VRTM、LPRTM、HPRTM)
 工法の比較と利点と問題点

3.LLD(リキッドレイダウン)
 工法の利点と問題点

4.Compression Moulding (SMC, PCM)
 
工法の比較と利点と問題点

5.今後のCFRPとコンポジットについて

6.質疑


 

第三部 炭素繊維強化プラスチックの二次加工製品への取り組み
 自動車産業では、100年に一度の大変革期と言われています。一つ目は「電動化」、二つ目は「自動運転」、三つめは「コネクテッド化」、これら次世代自動車においても共通する課題は、車体の軽量化となります。これまで当たり前のように使われて来たスチールも超ハイテンによる薄肉化、アルミ化、樹脂化と材料置換が積極的に行われて来ています。その中でも高強度、軽量化の観点から炭素繊維強化プラスチックは、注目されています。今後更に環境変化が激しくなる中、知っておきたい加工技術の一つであると考えています。本セミナーでは、当社がこれまで取り組んできた研究開発をテーマごとに解説させて頂きます。


1.CFRTP取り組みの背景

2.加工実績のあるCF素材

3.CFRPとCFRTPとの違い

4.鉄との比較

5.成形設備及び加工技術の領域

6.開発テーマ「№1~№8」について

 6-1 大型複雑形状製品の1分成形技術の開発
 6-2 温調金型による深絞り成形・工程削減成形技術の開発
 6-3 CFRTP+CFRTP、CFRTP+金属の接合技術の開発
 6-4 CFRTPのハイブリッド成形技術の開発
 6-5 CFRTP+金属の一体成形技術の開発
 6-6 ヒート&クール ハイサイクル成形技術の開発
 6-7 CFRTPの低コスト・高強度積層板の開発
 6-8 W/Jによる3次元・高精度・高効率加工技術の開発

【質疑応答・名刺交換】
 
スケジュール
10:30~12:00 第一部(講義+Q&A)
12:00~12:45 昼食
12:45~14:45 第二部(講義+Q&A)
15:00~16:15 第三部(講義+Q&A)
キーワード
炭素繊維強化,自動運転,軽量化,加工,セミナー,講習会
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