2018 カメラモジュール徹底解説

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商品概要
略称
2018 カメラモジュール
商品No
bk6004
発刊日
2017年10月25日(水)
体裁
A5版 298頁(内カラー頁 184)
価格
29,800円(税込)
送料
当社負担(国内)
価格関連備考
書籍版:29,800円(税込)
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発行
共創企画
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Tel:03-5857-4811 E-mail:info@rdsc.co.jp 問い合わせフォーム
著者
共創企画 代表 中條 博則 氏 【元(株)東芝】
発刊にあたって
カメラモジュールは、ノートPC、携帯電話、Smartphoneなど、モバイル機器用を中心に市場が拡大してきました。また、最近ではADAS、自動運転技術を実現する上で欠かせない部品とし、車載カメラの数量も急増しています。その上、ここ2、3年Deep LearningなどのAI (人工知能)の急激な進化にともない、世界はIoT社会の本格化に向かって大きく前進しています。IoTでもカメラモジュールの果たす役割は非常に大きく、その市場規模は、今後ますます拡大することが予測されています。加えて、2016年は、VR(Virtual Reality) Game機が登場し、そしてSmartphone用のVR HMD Adaptorが多数市販されたことから、「VR元年」と言われ、VR/ AR (Augmented Reality:拡張現実、車載HUDもこのジャンル) / MR (Mixed Reality)などの仮想現実技術が、今後さまざまな業種に恩恵を与えると期待されています。これらの機器でも、3D Gesture、3D Mapping作成用など、カメラモジュールの果たす役割は大きく、本格化し始めると見込まれている2020年以降、非常に大きな市場規模になることが予測されています。さらに、これらの製品が将来Post Smartphoneとして、民生用の通信機器の主流になるのではないか、との意見もあります。
ここ1、2年、カメラモジュールの最大市場であるSmartphoneは、世界中に行き渡り、その規模拡大は鈍化しつつあります。しかし、カメラモジュールには小型化や低背化はもちろんのこと、高速オートフォーカス技術、光学ズーム、OIS(光学手ブレ補正システム)などの多機能化、さらに数量増が見込めるDual CameraによるComputational Imaging技術確立により、一眼レフを超える高画質化の追求が本格化しています。そのため、Smartphone市場向けのカメラモジュールは、今後も継続した数量増が期待されています。
このように、カメラモジュールはAI技術で知能が高まるさまざまな製品で重要な役割を果たし、多くのセンサの中、その地位を不動なものにしつつあります。これは、「眼の機能」の誕生が「脳の機能の発達」を促したことにより、生物の多様化が一気に進んだ『カンブリア爆発』を彷彿とさせます。カメラモジュールという「眼の機能」が「AIの高度化」を促進し、技術・製品の高度化、多様化が一気に進む、現在版『カンブリア爆発』が近い将来起きるかもしれません。その実現には、膨大な数量のカメラを、高品質、廉価、そして円滑に供給できる体制の確立が必須です。その要求を満たせるものとしては、WLO(Wafer Level Optics)を採用したリフローカメラモジュール(WLCM: Wafer Level Camera Module)が最適です。組立技術に依存しないWLCMの最大の利点は、従来のカメラモジュールでは絶対不可能だった超小型品(たとえば0.5 x 0.5mm)が具現できることです。サイズの束縛から解放されることにより、いままで考えられなかったApplicationが登場するかもしれません。
本書では、大きく変わりつつあるカメラモジュールを取り巻く市場環境や、それに対応する事業戦略、設計技術、製造技術、部品の技術動向などについて徹底解説しました。
 
2017年 10月25日         著者 共創企画 代表
                          中條博則 
書籍の内容
発刊にあたって
【第一章】市場動向

 1.IT企業が加速した自動運転実現への道
  1-1 2017年「革新的AI技術」により自動運転市販車登場
  1-2 Smartphoneの源流と、事業を成功に導いた3つのKey Word
   1-2-1 iPhoneの源流「Apple Newton」
   1-2-2 事業成功の1つ目のKey Word「独自インフラ構築」
   1-2-3 事業成功の2つ目のKey Word「Localize Freeの実現」
   1-2-4 事業成功の3つ目のKey Word「User InteractionとDesignの融合」
    1-2-4-1 :「3次元Interaction」の本命に躍り出たAmazon「Alexa」
  1-3 Appleが構築した独自Cloud Computing環境に倣った競合
  1-4 巨大Serverを背景にInfotainment市場に突如参入したIT企業
   1-4-1 車載器を経由してハッキングされたFCA「Cherokee」
   1-4-2 『邪悪』に対抗、独自の仕組みを推進する自動車業界
   1-4-3 車載市場に参入したIT企業、その真の狙いとは
 2.加速する自動運転技術そしてIoTへ
  2-1 ADASの普及を促進した国際的な交通安全目標の策定
  2-2 日本の交通事故低減への取組み
  2-3 1G Telematicsでは最も進んでいた日本の取組み
  2-4 欧米の法制化促進により標準搭載が進む車載カメラ
  2-5 進化するADAS~自動運転で車載カメラが果たす役割
   2-5-1 Sensor Fusionが進むADAS、Frugal Innovationが鍵
  2-6 自動運転技術開発を加速する欧州勢
   2-6-1 SAE方式に統一、自動運転の分類と関連国際法の動向
   2-6-2 『走るSmartphone』を具現するTesla
    2-6-2-1 Mobileyeと決別、新ステージに突入したTesla
    2-6-2-2 Teslaが構築した進化し続ける自動運転「Fleet Learning」
    2-6-2-3 Mobileyeを買収するIntelの狙いは
   2-6-3 激化する「Over Level 3」自動運転システム覇権争い
   2-6-4 自動運転整合性が高いPHEV/EVに大きく舵を切った欧州勢
    2-6-4-1 ユーザー不在、身内のRISK抑制で普及するのかCHAdeMO
    2-6-4-2 疲弊するガソリンスタンドを放置して良いのか
   2-6-5 2017年は自動運転「元年」、ただしそれは「諦めが早い」もの
    2-6-5-1 SAE Level 3運転に必要と思われる運転技能認証制度
  2-7 すべての『もの』がCloudにつながるIoT社会の到来
   2-7-1 IoTは視覚センサとAIが生み出す『技術のカンブリア爆発』である
 3.Smartphoneの最新Trend
  3-1 カメラ機能はより高度に、Dual Camera急増
   3-1-1 なぜ、SmartphoneはCompact DSCを駆逐できたのか
   3-1-2 一眼レフ画質を目指す、Computational Imaging搭載機種急増
   3-1-3 Smartphoneに標準搭載されるか、360°全天球AR/ VRカメラ
  3-2 益々勢力を拡大する中国Smartphone Vender
   3-2-1 2014年以降、中国市場で低迷続くSamsung
   3-2-2 僅か2ヶ月!Smartphone Reference Design Programの威力
  3-3 薄型化がさらに進むSmartphone
   3-3-1 Smartphoneの薄型構造のReferenceとなったiPhone 4
   3-3-2 Full Flat Smartphoneの薄型設計事例
   3-3-3 Full Flat設計でも5mm以下の薄型Smartphoneは可能
   3-3-4 iPhone 5から採用された薄型Touch Panel機能
   3-3-5 iPhone 5sから採用された薄型Gorilla® Glass
    3-3-5-1 平田機工のGorilla® Glass高品質切断用Laser Dicer

第二章 カメラ機能のTrend 
 1.車載カメラなどの動向
  1-1 カメラ機能が重要な役割を果たす製品の数々
   1-1-1 各種製品用Image Sensorの市場動向(数量&金額)
  1-2 Cloud Computing環境内のPC用カメラモジュール
  1-3 自動車安全立法、ADAS普遍化により急拡大する車載カメラ市場
   1-3-1 車載カメラの製品分類・市場動向(e-mirror解禁)
   1-3-2 主な車載カメラの搭載箇所と課題
   1-3-3 Viewingカメラの市場動向とSupply Chain
   1-3-4 Sensingカメラの市場動向とSupply Chain
  1-4 小型・数量削減に最適、車載リフローカメラの可能性
   1-4-1 複数のリフローカメラによる広角システム
   1-4-2 複数のリフローカメラによる多機能モジュール
   1-4-3 ZDを目指すBackup機能付きe-mirrorシステム
   1-4-4 量産中のWLOリフローカメラモジュール事例
  1-5 車載カメラ用Lensに要求される特性
  1-6 FIR(遠赤外線)カメラの概要およびコストダウン技術
   1-6-1 FIRカメラの市場動向
   1-6-2 FIR用Lensの種類・特徴
   1-6-3 Si WLOを採用、FIRカメラのコストダウン手法
  1-7 医療用に最適、超々小型WLOリフローカメラモジュール
  1-8 AR/ VR/ MR機器でも存在感を示すカメラモジュール
   1-8-1 AR/ VR/ MRはどのような分野で期待されているのか
   1-8-2 HMD/Smart Glassに搭載されるカメラの仕様
  1-9 Motion Detectionに最適か、「画がでない」カメラ
 2.Smartphone用カメラのTrend
  2-1 カメラモジュールメーカーの競合状況
  2-2 多画素化が進むRear Camera
   2-2-1 AFは必須、OIS搭載も急増するRear Camera
   2-2-2 AFの高速化技術により進むDSC機能の本格化
   2-2-3 一眼レフ並の高画質が実現可能、「Dual Camera」急増
   2-2-4 Front Cameraにも展開するDual Camera、究極の4 Camera登場
  2-3 低背化が定着したRear Camera
   2-3-1 カメラモジュールの低背度合いを表す「指標」の考案
   2-3-1-1 光学サイズの定義
   2-3-1-2 光学サイズと光路長の比により低背化を表す『Height Rate』
  2-4 カメラモジュールの超低背設計手法
   2-4-1 AFカメラモジュールの超低背設計手法
   2-4-2 FFカメラモジュールの超低背・超小型設計手法
 3.Displayとカメラ画素数の関係
  3-1 Smartphone用カメラ画素数に影響するDisplayの動向
   3-1-1 カメラ画素数に影響を与えたDisplay画素数増加Trend
   3-1-2 Display解像度の適正・過剰を判定する「視力」の基礎知識
   3-1-3 Smartphone用Displayの適正解像度
   3-1-4 車載用、HMD、Smart Glassなどの適正解像度
  3-2 AMOLED本格化の萌芽の見落としが招いた斜陽への序曲
   3-2-1 AMOLEDの市場動向、Keyとなる製造装置

第三章  設計・製造の工夫 
 1.設計に必要な基礎知識
  1-1 多岐に渡る製造技術が必要な既存製法カメラモジュール
  1-2 カメラモジュールの差別化に大きな役割を果たす電気部品
  1-3 市場規模拡大に貢献した『正方形』カメラモジュールの登場
  1-4 既存製法カメラモジュールの製造フロー
  1-5 効率的短納期開発を実現するVRP設計手法
 2.接着技術の基礎知識
  2-1 接着の原理
  2-2 さまざまな接着方法
  2-3 品質向上に直結する接着剤の保管方法
  2-4 カメラモジュールに使用される接着剤
  2-5 接着の良否判定方法
 3.Dustの要因と洗浄技術
  3-1 不良要因となるDustの種類
  3-2 設計・製造技術の工夫で可能なDust不良低減
  3-3 製造現場のDust不良低減施策
  3-4 IRCFを有効活用したDust Proof 構造
  3-5 高品質を実現する洗浄技術
   3-5-1 湿式洗浄の理論
 4.的確な製造設備選定
  4-1 COB Chip On Board
  4-2 SMT Surface Mount Technology
 5.リフローカメラモジュール
  5-1 リフロー実装技術の歴史
  5-2 リフロー化の難易度を押し上げたRoHS指令
  5-3 リフローカメラモジュールの分類
   5-3-1 TSV技術により実現したCSP仕様のImage Sensor
   5-3-2 CSP仕様リフローカメラモジュールの製造フロー
   5-3-3 既存製法とリフロー仕様のカメラモジュール比較
  5-4 Disk Master製造装置・Casting Lens成型装置
  5-5 WLO積層装置
  5-6 超短Pulse Laser DicerによるWLO個片化技術
   5-6-1 Hybrid WLO個片化技術の問題点
   5-6-2 非熱加工を可能にする超短Pulse Laser Dicer
  5-7 S-WLCM組立装置
 6.完成品検査(FAT)の内容
  6-1 FATの概要
  6-2 各検査工程の内容
  6-3 FAT関連基礎知識

第四章 キーパーツの技術動向
 1.Image Sensorの技術動向
  1-1 CCD Image SensorとCMOS Image Sensorの差異
  1-2 Image Sensorの市場動向
   1-2-1 Smartphone用CMOS Image Sensorの市場動向
   1-2-2 車載用Image Sensorの市場動向
  1-3 車載用/ IoTにも展開可能、高CRA Lens対応Image Sensor技術
   1-3-1 :「色シェーディング」を抑制する高CRA対応IRCF
   1-3-2 車載用/ IoTでも感度向上に有効なBSI Image Sensor
   1-3-3 車載用/ IoTでさらなる感度向上に寄与する素子分離型Image Sensor
   1-3-4 3層積層超高速フレームレート動画撮影Image Sensor
  1-4 Smartphone用CMOS Image SensorのCell Size 微細化Trend
   1-4-1 :『Big Cell』への回帰、3D/ 高速AF/ D-PDAF Smartphoneでも採用
   1-4-2 車載カメラにも効用があるCell微細化
  1-5 車載カメラに必要なImage Sensor機能
   1-5-1 Image SensorのHDR(High Dynamic Range) 機能
    1-5-1-1 光学系のDR拡大に必須、不要反射光低減の工夫
   1-5-2 Global Shutter
   1-5-3 LEDフリッカ抑制
   1-5-4 夜間歩行者検出用「超高感度」、「RGB + IR」Image Sensor
    1-5-4-1 夜間歩行者検出精度をより高めるFIRカメラとのFusion
  1-6 FIR(遠赤外線) Image Sensor
  1-7 特殊構造のImage Sensor
   1-7-1 PD多層配線、垂直色分離型Image Sensor
   1-7-2 研究・開発は進んでいる有機CMOS Image Sensor
  1-8 Lens Lessカメラ
   1-8-1 究極の超小型Lens Less Image Sensorの概要
   1-8-2 FZAフィルムによる日立のLens Lessカメラ
 2.Lens設計の基礎
  2-1 Lensの性能を決める収差の種類と、今も生きる「基本設計」
  2-2 さまざまなLens材料とその特徴
  2-3 熱可塑性樹脂Lens設計上の注意
  2-4 熱可塑性樹脂Lensの製造プロセス
  2-5 特定メーカーの強さが際立つSmartphone用Lens
  2-6 Lens選仕様要求上の注意点
  2-7 微細Cell SizeのImage Sensor用Lens設計のあり方
   2-7-1 Image SensorとカメラモジュールのMTF
  2-8 Lensが解像可能なCellの微細限界
 3.耐熱Lensの分類・製法・特徴
  3-1 耐熱Lensの分類と概要
  3-2 各種耐熱Lensの製法と特徴
   3-2-1 移動金型式GMOの製法と特徴
   3-2-2 Injection Mold方式熱硬化性樹脂Lensの製法と特徴
   3-2-3 Hybrid Lensの製法と特徴
   3-2-4 「超々薄型化」が可能なCasting WLOの製法と特徴
    3-2-4-1 Casting WLOの金型製法の特徴と他方式比較
  3-3 Hybrid WLOとCasting WLOメーカーの導入装置
  3-4 WLOの非球面測定法
  3-5 複屈折が解像度に与える影響と各種Lensの複屈折の実力
  3-6 各種Lensの材料費比較
  3-7 各種Lensの設備投資額比較
  3-8 各種耐熱性樹脂の特性
   3-8-1 耐熱性樹脂の光学特性
 4.PCB技術・課題
  4-1 小型化、低背化、放熱、高速化など、重要な役割を果たすPCB
  4-2 カメラモジュールの小型化に貢献した部品内蔵基板
   4-2-1 部品内蔵基板の分類と開発品事例
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