<第1部 接着・接合の科学>
第1章 接着・接合技術の概要
1.1 接着・接合技術の研究動向の整理
1.2 界面状態のモデル化
~界面相互作用の3つのレベルと界面モフォロジー~
1.3 理想的な界面接着強度と実験で得られる接着・接合強度の違い
1.4 ナノスケールでの界面制御の重要性
第2章 界面相互作用を考察するための化学結合論
2.1 化学結合の概念の再整理
2.2 分子軌道法から考える化学結合の概念 ~共有結合性とイオン結合性~
2.3 金属結合とは何か
2.4 van der Waals力とは何か ~一般化van der Waals理論とLifshitz理論~
2.5 van der Waals力から見る水などの極性分子の異常性
2.6 水素結合とは何か ~共有結合性か,イオン結合性か~
2.6 分子軌道論に基づく界面での化学結合形成の理解
第3章 van der Waals力と水素結合が主体となる接着現象から分子接着技術への展開
~有機高分子接着剤の接着理論~
3.1 濡れ性の評価
3.2 界面相互作用を考えるための基礎 ~正則溶液近似~
3.3 van der Waals力や水素結合形成に基づく接着理論
3.4 拡張Fowks式と酸・塩基説
~実は同じ現象を別の視点からモデル化したもの~
3.5 平衡接触角を用いた表面自由エネルギー解析
3.6 溶解度パラメータの概念と接着性評価への応用
3.7 量子化学シミュレーションに基づく接着界面の解析
3.8 古典接着理論の適用範囲を整理する
3.9 接着力はいつ生み出されるか ~接着剤のキュア過程の解析~
3.10 カップリング剤による界面接着性の改善
3.11 分子接着技術への展開
3.12 界面近傍の状態 ~Interface/Interphaseの考え方~
第4章 拡散や化学反応を伴う濡れから誘導される接合
~金属接合と有機高分子融着の科学~
4.1 溶融金属の固体表面への濡れ ~物質移動・化学反応を伴う濡れ~
4.2 原子の拡散 ~相互拡散,カーケンドール効果を理解するために~
4.3 合金とは ~不規則合金と規則合金~
4.3 界面反応層形成を考えるための基礎 ~正則溶体近似~
4.4 相互作用パラメータと計算状態図
4.5 状態図から得られる界面反応に関する情報
4.6 界面反応層成長と接合界面の機械的信頼性
4.7 有機高分子/有機高分子界面での拡散現象 ~界面層の形成~
4.8 金属間界面と有機高分子間界面での拡散挙動の違い
4.9 ポリマーアロイの熱力学
4.10 金属の合金とポリマーアロイの熱力学理論の比較
4.11 溶解度パラメータの適用限界
第5章 微粒子の熱力学 ~融点降下現象と低温焼結現象~
5.1 バルクの熱力学とナノ粒子の熱力学
5.2 金属ナノ粒子の融点降下現象と低温焼結現象の違い
5.3 焼結の理論モデル ~古典モデルから自由エネルギー理論まで~
第6章 表面および界面における拡散現象
6.1 表面拡散
6.2 吸着種誘導拡散
6.3 樹脂バインダ中での金属ミクロ粒子の低温焼結現象
6.4 金属/有機高分子界面での物質移動とナノスケールインターロッキング
第7章 材料の表面活性化による低温接合技術
7.1 表面清浄化による低温接合
7.2 中間層付加による低温接合
7.3 表面清浄化と中間層付加を組み合わせた低温接合
7.4 ミクロスケールおよびナノスケールでの表面形状制御
<第2部 接着・接合強度評価と寿命予測>
第8章 接着・接合強度や信頼性に影響を及ぼす因子
8.1 接着・接合接手の破壊強度測定
8.2 破壊強度に影響を及ぼす因子
8.3 接着・接合接手の強度特性の経時変化を引き起こす界面現象
第9章 寿命予測のための反応速度論モデル
9.1 正規分布とワイブル分布 ~強度の統計的性質の整理~
9.2 反応速度論モデルの基本的な考え方
9.3 アレニウスモデルの考え方(温度加速)
9.4 アイリングモデルの考え方(複数の加速因子が同時に加わる場合)
第10章 まとめ