今改めて注目されている古くて,新しい材料 ―層状化合物―「低次元ナノ空間」「無機-有機複合」をキーワードに,選りすぐりの研究成果をまとめた1冊!

革新機能材料の開発と応用展開
―粘土鉱物,ナノシート,メソ孔シリカと有機系層状材料を利用して―

商品概要
個数

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略称
革新機能材料
商品No
bk7383
発刊日
2012年05月01日(火)
ISBN
978-4-7813-0565-3
体裁
B5判,235ページ
価格
70,400円 (本体価格:64,000円)
送料
当社負担(国内)
発行
シーエムシー出版
問い合わせ
(株)R&D支援センター TEL:03-5857-4811 MAIL:info@rdsc.co.jp
著者
笹井亮    島根大学 総合理工学部 物質科学科 准教授
高木克彦   (財)神奈川科学技術アカデミー 専務理事
中戸晃之   九州工業大学 大学院工学研究院 教授
鈴木康孝   グラスゴー大学 化学部 Postdoctoral fellow
川俣純    山口大学 大学院医学系研究科 教授
由井樹人   東京工業大学 大学院理工学研究科 化学専攻 特任准教授
石田洋平   首都大学東京 大学院都市環境科学研究科 分子応用化学域;日本学術振興会 特別研究員 DC1
高木慎介   首都大学東京 大学院都市環境科学研究科 分子応用化学域 准教授;(独)科学技術振興機構 さきがけ
志知哲也   東海旅客鉄道(株) 総合技術本部 技術開発部
勝又健一   東京工業大学 応用セラミックス研究所 材料融合システム部門
加藤誠    (株)豊田中央研究所 有機材料・バイオ研究部 塗料研究室 室長
張国臻    JSR(株) 精密加工センター 精密加工研究所
伊藤敏雄   (独)産業技術総合研究所 先進製造プロセス研究部門 研究員
佐藤久子   愛媛大学 大学院理工学研究科 理学系 教授
内藤翔太   早稲田大学 大学院創造理工学研究科
小川誠    早稲田大学 大学院創造理工学研究科 教授,教育学部 教授
岡田友彦   信州大学 工学部 物質工学科 助教
童志偉    Department of Chemical Engineering Huaihai Institute of Technology
錦織広昌   信州大学 工学部 環境機能工学科 准教授
宇佐美久尚  信州大学 繊維学部 化学・材料系 材料化学工学課程 准教授
土屋和芳   東京工業大学 大学院理工学研究科 化学専攻 博士研究員
大谷修    オムロン(株) エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネスカンパニー エンジニアリングセンタ リレー技術グループ 主事
亀山達矢   名古屋大学 大学院工学研究科 結晶材料工学専攻;日本学術振興会 特別研究員
鳥本司    名古屋大学 大学院工学研究科 結晶材料工学専攻 教授
発刊にあたって
粘土鉱物に代表される層状化合物は古くて新しい材料である。応用範囲は多岐に渡り,土木関係では治水工事のチキソトロピー性を利用した止水材料として,もの作り関係では鋳物用鋳型成形剤として,さらには医薬品関係で胃液などの緩衝剤として利用されている。また,最近のナノサイエンス・テクノロジーへの展開としても,粘土を単層剥離したナノシートが,光電材料用の結晶薄膜のシーズなど微細加工利用法が報告され,もの作りの新材料として注目されている。
 本書は,「低次元ナノ空間」と「無機-有機複合」,二つのキーワードに関して最新の研究動向を念頭に置いて,まとめたものである。この冊子がこの種の革新的材料分野で研究を進めている研究者の方々だけでなく,これからこのような分野に飛び込み新たな成果を上げようとされている方々の一助となることを祈る次第である。
2012年5月 高木克彦(本書「発行にあたって」より,一部抜粋)
書籍の内容
総論  笹井 亮,高木克彦
【第Ⅰ編 ナノシート材料】
第1章 無機ナノシート分散体の液晶形成および光特性 中戸晃之
1 はじめに
2 異方性粒子コロイドとしての無機ナノシート分散体
  2.1 異方性粒子コロイドと無機ナノシート
  2.2 液晶相転移理論
  2.3 異方性粒子コロイド液晶の実在系
3 ナノシート分散体の液晶形成
  3.1 液晶性を示すナノシート分散体
  3.2 ナノシート液晶の形成―ニオブ酸ナノシート分散体を例として
  3.3 ナノシート液晶のバリエーション
   3.3.1 粘土鉱物
   3.3.2 層状リン酸
   3.3.3 グラフェン
4 ナノシート液晶の構造とその制御
  4.1 ナノシート液晶の構造
  4.2 外場によるナノシートの配向制御
  4.3 相分離による階層構造の形成
5 半導体ナノシート液晶の光機能
  5.1 光触媒反応
  5.2 貴金属の担持と光反応
  5.3 相分離型ナノシート液晶による光エネルギー変換
6 おわりに
第2章 無機ナノシートを利用した非線形光学分子の配向制御と機能向上 鈴木康孝,川俣 純
1 はじめに
2 非線形光学効果
3 無機ナノシート層間へのインターカレーションによる非線形光学分子の配向制御
  3.1 非対称な層構造をもつ無機ナノシートの利用
  3.2 MPS3ナノシートの利用
4 無機ナノシート?有機化合物ハイブリッド薄膜
  4.1 粘土LB法
  4.2 多層ハイブリッド膜のin situ合成
5 無機ナノシート?有機化合物ハイブリッドによるバルクサイズ非線形光学材料
6 おわりに
第3章 無機ナノシート積層空間を利用した光エネルギーの化学エネルギーへの変換 由井樹人,高木克彦
1 はじめに
2 無機層状化合物とナノシート
3 粘土鉱物を用いた光?化学エネルギー変換系
4 エネルギー移動反応
5 電子移動反応
6 LMOSを用いた光-化学エネルギー変換系
7 おわりに
第4章 無機ナノシートの表面構造を利用した分子配列制御―人工光合成系構築を目指して― 石田洋平,高木慎介
1 はじめに
2 ナノシート型ホスト材料としての粘土鉱物の特徴
3 粘土鉱物―色素複合体の特徴
4 粘土鉱物―色素複合体におけるサイズマッチング則
5 粘土鉱物―色素複合体における色素分子の集合構造制御
6 粘土鉱物―色素複合体における光エネルギー移動反応
7 人工光合成系の構築に向けて
第5章 無機ナノシートを利用したセルフクリーニングガラスの開発 志知哲也,勝又健一
1 はじめに
2 開発の背景
3 窓ガラスの鱗状痕形成
4 車両用光触媒コーティングガラス
5 チタニアナノシート光触媒
6 ニオビアナノシート光触媒
7 おわりに
【第II編 ハイブリッド材料】
第6章 ポリマークレイナノコンポジット材料の合成と特性 加藤 誠
1 はじめに
2 ポリマークレイナノコンポジット
3 ポリマークレイナノコンポジットの作製方法
  3.1 層間重合法
   3.1.1 モノマーインターカレーション法
   3.1.2 変性モノマー重合法
  3.2 ポリマーインターカレーション法
   3.2.1 クレイ変性法
   3.2.2 ポリマー変性法
   3.2.3 In-situインターカレーション法
  3.3 共通溶媒法
4 ポリマークレイナノコンポジットの特性
  4.1 力学物性
  4.2 ガスバリア特性
  4.3 難燃性
  4.4 流動特性
  4.5 電気絶縁性
  4.6 摺動特性
5 まとめ
第7章 有機-無機層状化合物ハイブリッド複合体の合成とその応用 張 国臻
1 はじめに
2 有機-無機層状化合物ハイブリッド複合体の合成
  2.1 PETと無機層状化合物複合化とその実用性
  2.2 無機層状化合物の複合化及びハイブリッド複合体
   2.2.1 変性PET-無機層状化合物ハイブリッド複合体の複合化方法
   2.2.2 モンモリロナイト(Mont)の化学修飾
   2.2.3 変性PET?無機層状化合物ハイブリッド複合体の生成及びその膜の評価
  2.3 その他無機層状化合物への応用
3 有機-無機層状化合物ハイブリッド複合体開発最前線と将来展望
4 おわりに
第8章 層状有機無機ハイブリッドによるガスセンサ 伊藤敏雄
1 シックハウス対策のためのガスセンサ
2 有機?層状無機ハイブリッドによるガスセンサのコンセプト
3 層状MoO3
4 層状有機/MoO3ハイブリッドによるガスセンサの感度と選択性
  4.1 センサ感度と層状有機/MoO3ハイブリッドの形態
  4.2 ガス種選択性と層間有機物
5 おわりに
第9章 錯体層状無機ハイブリッドによる酸素センサー 佐藤久子
1 はじめに
2 Ir(III)錯体の発光機構
3 Ir(III)錯体と粘土鉱物とのハイブリッド化によるセンサー
4 Ir(III)錯体のLangmuir-Blodgett膜による気体センサー
5 Ir(III)錯体と粘土鉱物とのハイブリッドLB膜による酸素センサー
6 まとめ
【第Ⅲ編 層状化合物材料】
第10章 層状無機化合物の形態 内藤翔太,小川 誠
1 緒言
2 層状複水酸化物の合成
  2.1 共沈法
  2.2 均一沈殿法
  2.3 出発物質の工夫
  2.4 固相反応
  2.5 反応場の利用
3 まとめと今後の展開
第11章 層状無機化合物を用いた分子認識 小川 誠,岡田友彦
1 はじめに
2 層状物質による分子認識
3 層状物質からのハイブリッドによる分子認識
  3.1 有機修飾
  3.2 分子認識の外部刺激応答
4 センサー
  4.1 粘土修飾電極による電気化学的検出
  4.2 光学的検出
   4.2.1 呈色反応
   4.2.2 発光と消光
   4.2.3 粘土膜の屈折率の変化
5 おわりに
第12章 層状無機化合物空間を利用した環境浄化材料の作製とその特性評価 笹井 亮
1 はじめに
2 酸化物?多孔質物質複合系
3 チタニア架橋粘土の吸着除去能の向上
4 可視光照射により駆動できる吸着・除去材料の創製
5 おわりに
第13章 有機?層状無機複合型高輝度発光固体による分子検知 笹井 亮
1 はじめに
2 イオン交換性層状無機化合物をホストとした有機分子吸着材料
3 イオン交換性層状無機化合物をホストとした有機分子検知材料
4 粘土/ローダミン系色素/アルキルトリメチルアンモニウムハイブリッドによる分子検知
5 チタン酸ナノシート/ローダミン系色素/アルキルトリメチルアンモニウムハイブリッドによる分子検知
6 層状複水酸化物/フルオロセイン/アルキル硫酸塩ハイブリッドによる分子検知
7 おわりに
【第Ⅳ編 複合化材料】
第14章 新規機能性有機-無機複合体の合成と評価 童 志偉
1 はじめに
2 無機層状材料の特性
  2.1 層状複水酸化物(LDH)
  2.2 層状金属酸化物半導体(LMOS)
3 ポルフィリン分子の光化学
  3.1 ポルフィリン類
  3.2 ポルフィリン類の光化学特性
4 LDH層状複水酸化物とのMnTSPPインターカレーションとその酸化触媒作用
  4.1 MnTSPP/LDH層状複水酸化物複合体の合成
  4.2 MnTSPP/LDHの酸化触媒機能
5 CoTMPyP-Nb6O17ナノコンポジット複合体の合成とその機能
  5.1 CoTMPyP- Nb6O17の合成
  5.2 ナノコンポジットの性質
6 おわりに
第15章 有機-無機複合フォトクロミック材料の作製と反応制御 錦織広昌
1 はじめに
2 粘土鉱物との複合化
3 ゾル-ゲル法によるシリカとの複合化
4 金属錯体形成を利用したフォトクロミック反応
5 まとめ
第16章 有機-無機複合LB法による金属酸化物薄膜の作製と光機能 宇佐美久尚
1 有機-無機複合Langmuir-Blodgett膜の製膜原理
2 オキソ酸クラスター有機両親媒性分子の複合LB膜
3 微粒子との複合LB膜
4 無機層状化合物との複合LB膜
5 前駆体分子または前駆体イオンとの複合LB膜
第17章 層状酸化物半導体複合体の光機能 由井樹人,土屋和芳,高木克彦
1 はじめに
2 LMOS-色素複合体の電子移動
3 LMOS-色素の光反応
4 LMOS-色素複合積層体
5 おわりに
【第Ⅴ編 材料のプロセス化と微細加工】
第18章 自己組織化膜中の有機化合物とその分子集合体構造変化 大谷 修
1 はじめに
2 有機分子の光化学反応
3 ジオクタデシルジメチルアンモニウム―桂皮酸イオン対の光異性化反応と自己組織化膜構造の関係
  3.1 光反応性
  3.2 X線回折
  3.3 電子密度分布
  3.4 光反応性と分子集合構造との関係
4 長鎖アルキルスチルバゾリウムの光化学反応性と自己組織化膜構造との関係―光学部材への応用―
  4.1 光化学反応と構造変化との関係
  4.2 光可逆環化反応
  4.3 SEM観察
  4.4 蛍光顕微鏡
5 おわりに
第19章 化学的手法による量子ドットの組織化とその積層構造に依存する光機能 亀山達矢,鳥本 司
1 はじめに
2 量子ドットの集積化
3 積層された量子ドット間の相互作用
4 バインダーの機能化
5 量子ドットの今後の課題
6 おわりに
第20章 ミクロ導光路を備えた水質浄化システムの開発 宇佐美久尚
1 光化学反応に適した新規反応装置の開発
2 光化学反応の特徴と光化学反応器の要件
3 光化学反応器の種類と入射光の浸透距離
4 マイクロチャネル光反応器
5 マイクロチャネル反応器を利用した光化学反応例
6 マイクロチャネル反応器のスケールアップ戦略―マイクロ導光路の導入
7 光ファイバーを用いる導光型光触媒反応器
8 ビーズ導光型リアクター
キーワード
有機-無機ハイブリッド,粘土,メソポーラス化合物,ナノシート,光触媒コーティング,光エネルギー,ポリマークレイナノコンポジット,チタニア,フォトクロミック,太陽電池,書籍,本
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