・医療機器リスクマネジメントに関する体系的な理解
・リスクマネジメント実施に必要な国際規格の理解
- ISO 14971 医療機器リスクマネジメント(対応JIS規格 JIS )
- ISO 13485 医療機器品質管理システム規格(対応JIS規格 JIS )
- IEC 60601-1 医用電気機器安全通則(対応JIS規格 JIS )
- IEC 61010-2-101 体外診断機器安全規格(対応JIS規格 JIS )
・リスクマネジメント実施体制の構築
・リスクマネジメントプロセスの実施
- リスク分析とリスク評価の実際
- リスクコントロール
- リスクマネジメントファイルの作成 など
趣旨
医療機器を製造・販売の認証・承認申請をする上で、リスクマネジメントは必須である。医療機器のリスクマネジメントは、国際規格ISO 14971(対応JIS規格 JIS T 14971)に基づいて実施する必要がある。セミナーでは、このリスクマネジメント規格の内容理解に重点をおいて解説する。
医療機器に関する品質マネジメントシステム(QMS)体制について規定したISO 13485(2016年に第3版発行)では、製品実現要求の中で、リスクマネジメント実施体制を構築することを要求している。また、医用電気機器の安全性について規定した医用電気機器安全通則IEC 60601-1(対応JIS規格JIS T 0601-1) 及び体外診断機器の安全規格IEC 61010-2-101(対応JIS規格JIS C 1010-2-101) でも、開発する個々の製品に対してISO 14971に基づくリスクマネジメント実施を要求している。
本講演では、上記国際規格・JIS規格のリスクマネジメント規定について解説し、リスクマネジメントプロセスの実施について具体的に説明する。医療機器のリスクを実施する上で最も困難な作業が、リスク分析とリスク評価(まとめてリスクアセスメントと呼ばれる)である。このリスクアセスメントの具体的な方法は、企業機密に属することが多く、公開されているものはほとんどない。本講演では、具体的な医療機器(説明に適するように仮想的な機器を取り上げる)に対するリスクアセスメントの例を示す。特に、リスク分析での危害の発生確率と重大性の見積もり、リスク評価後のリスクコントロールなどについて具体的に解説する。