非会員:
55,000円
(本体価格:50,000円)
会員:
49,500円
(本体価格:45,000円)
学生:
55,000円
(本体価格:50,000円)
臨床試験の計画・実施に携わる場合はもとより、学会や論文で発表された臨床試験の結果を正しく解釈するためにも、統計学の知識はもはや不可欠です。しかし、必要と分かってはいてもなかなか気合を入れて取り組む気になれない、という方は多いのではないでしょうか。どこから手を付けたらよいか分からなかったり、関連書籍が多くて迷ってしまう。そこで、知り合いに教えを乞うてみるが、理解があいまいだったり、人によって言うことが違う。あるいは、自分自身で勉強したことはあるが、本当に正しく理解できているか今一つ自信を持てない。本講座では、臨床試験に関する統計学の正しい知識を身に付けたい方を対象に、生物統計の基礎を講義します。数式は使用しません。実際の臨床試験を例に講義を展開します。
臨床試験から医学的な結論を引き出すための基盤として統計学は重要です。しかし、統計学だけではまだ半分といったところ。因果を探るとはどういうことか、臨床試験から一体何を知ろうとしているのか、臨床試験におけるゴールから明らかにしていきます。続いて、そのゴールを達成するために何が必要かを、順番に理解していきます。統計学もその必要なものの1つです。
臨床試験で用いられる統計解析の方法はいまや膨大で、とても網羅することはできません。しかし、基本的な考え方は共通しています。したがって、本講座では、生物統計の基本的な考え方を理解することに主眼を置きます。統計解析については、最も基本的なt検定と信頼区間を重点的に学びます。
臨床試験の計画にあたって、症例数をどう計算すればよいかは必ず尋ねられます。まず、症例数設計の考え方を説明します。しかし、考え方が理解できたとしても、実際の臨床試験ではいろいろと迷うことが出てくるものです。よく直面する問題とその対処について、実例を元に説明し、理解を高めます。
最後に、少し踏み込んだ話題として、ランダム化の種類と、調整解析について説明します。ランダム化を実施したとしても、2群が全く同じになるとは限りません。いずれかの背景因子にずれが生じることの何が問題なのか、どのように対応したらよいのかを学びます。調整解析は、ランダム化試験における共分散分析の利用を例に取り上げます。