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封止・シールド材料の機能を左右する特性のひとつにフィラーの分散がある。水溶液中の分散性向上は粒子間の静電斥力が支配的であることが多いが、樹脂中の分散性は粒子表面と樹脂との親和性に依存することが多い。従来、粒子の樹脂への親和性評価はシート状サンプルに対して実施される接触角測定やこの手法に関連した親・疎水性評価手法が古くから用いられている。一方、フィラー粒子や粉体とくにナノ粒子のような微粒子に対する評価法は液浸透法などがあるものの再現性や適応性に課題が残されていた。本講では、すぐに実際のフィラーやナノ粒子原料や表面修飾粒子に適用できる手法を種々紹介する。粉体の有機溶媒や樹脂への分散、あるいは製品の品質変動でお困りの方に聴講をお勧めいたします。
1.フィラー分散体開発で遭遇する問題点の傾向と対策
1-1 1次粒子の評価法と凝集粒子の評価法は違うの?
1-2 フィラーの粒度分布を測定するための最適手法とは?
-分散体を希釈して測ってもよいのか?-
1-3 分散性と分散安定性の定義とは?-実用系で観察される現象とそれへの対策-
1-4 同じように作っても、特性はなぜ違うのか?-ロット間の差を見出す-
1-5 トラブルの原因は界面特性にあり?
2.フィラー/溶媒界面特性
(HSP: Hansen Solubility Parameterおよび濡れ性、親水性、疎水性)の重要性と特性評価方法
2-1 濡れ性・接触角・界面エネルギーと実用界面特性評価法
2-2 電位差滴定法と粒子表面の酸・塩基的特性
2-3 遠心沈降分析法による界面特性(ハンセン溶解度パラメータ)の評価
2-4 パルスNMR法を用いた界面特性評価法
-濡れ性・分散剤の吸着・競争吸着特性評価など実践的な使い方紹介-