【第1部】「低誘電/低損失高分子材料の技術・開発動向」
10:00~12:00
1. 変革が進む社会インフラと次世代半導体実装技術
DX,自動運転そして5G高度化を支えるエレクトロニクス実装技術
2. 半導体実装構造と高周波対応の材料技術
マザーボード用基板,パッケージ用基板,インターポーザ,封止材
3. 低誘電性マザーボード及びパッケージ基板材料
3.1 ビスビニルフェニルエチレン(BVPE)樹脂と基板材への応用
3.2 ポリフェニルエーテル(PPE)の展開状況
3.3 エポキシ樹脂の低誘電率化,低誘電正接化
4. 低誘電性高分子新素材:可溶性MI樹脂,トリアジン樹脂,DVB樹脂,SBS樹脂
5. 半導体素子を取り巻く環境とチップレット化と高分子材料
5.1 チップレット化と要求されるインターポーザ及び封止材料
5.2 ポリイミドの低誘電率化,低誘電正接化,シクロオレフィン系ポリマー
5.3 光電融合コパッケージ化(CPO、OBO)への対応
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【第2部】「エポキシ樹脂の低誘電率・低損失化分子設計」
12:50~13:50
電子材料用樹脂では、従来から耐熱性およびプロセス汎用性が重要特性となっている一方で、5Gの本格普及による情報通信の高速化・大容量化、使用帯域幅の高周波側への拡大に伴い、低誘電特性発現への要求も高まっている。
本発表では、エポキシ樹脂硬化系の特性を示すとともに、その低誘電化手法について報告する。
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【第3部】「5G/6G時代の高周波基板向け芳香族ビニル系低誘電損失材料の開発」
14:00~15:00
第5世代を迎えた情報通信技術では、高周波化・高速化・大容量化に伴う信号伝送への要求特性の高度化に対応した超低誘電特性が求められる。一方で、実用的な実装材料として、成形性、耐熱性、接着性等の多様な加工性や物理的特性も求められる。
かかる背景の中で、1)高周波基板を巡る材料技術、及び、2)芳香族ビニル系低誘電損失材料の開発に関する概要、及び、3)今後の展望、について概説する。
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【第4部】「ポリブタジエンユニットを含むポリマー類の低誘電特性と開発動向」
15:10~16:10
高い周波数を用いる5G通信等の次世代高周波通信は、銅張積層板(CCL)の発熱が大きいことが指摘されている。そのため、次世代高周波通信材料には高い放熱性や難燃性、耐熱性が求められている。一方で、通信向け材料には低誘電特性が求められる。しかしながら、これらの低誘電特性と、放熱性や難燃性、耐熱性とはトレードオフの関係にあり、これまで有望な材料が開発されてこなかった。
本講演において、はじめにCCLに求められる低誘電及び熱特性の指標、ガラス転移点に寄与する高分子ユニットの解析を行う。次にそれに基づき、低誘電とガラス転移点を満たす材料として1,2-ポリブタジエンユニットからなるポリマー類のCCL材料として優れた効果を説明していく。