湿気・湿度現象の科学と各種産業分野における調湿技術の現状および研究開発動向【WEBセミナー】
~建築物・車両用の省エネ空調システム、各種産業用調湿技術の新展開に向けて~

セミナー概要
略称
湿気・湿度現象【WEBセミナー】
セミナーNo.
st240507
開催日時
2024年05月22日(水) 10:30~16:30
主催
サイエンス&テクノロジー(株)
問い合わせ
Tel:03-5857-4811 E-mail:info@rdsc.co.jp 問い合わせフォーム
講師
岡山大学 名誉教授 工学博士
稲葉 英男 氏

【略歴】
1979年 3月 北海道大学大学院工学研究科博士課程修了(工学博士)
1979年 4月 カナダ国アルバ-タ-大学 博士研究員
1980年 4月 北見工業大学工学部機械工学科 助教授
1989年 4月 岡山大学工学部機械工学科 教授
2004年 4月 岡山大学工学部副工学部長
2005年 6月 岡山大学理事・副学長
2005年 6月 岡山大学付属図書館長
2006年 4月 岡山大学研究推進・産学官連携機構長
2008年 4月(独法)国立高等専門学校機構 津山工業高等専門学校校長
2013年 4月 就実大学・就実短期大学学長
2014年 4月 就実学園専務理事(併任)
2022年11月 叙勲 瑞宝中綬章 受章
現在 岡山大学名誉教授、津山高専名誉教授

【著書・論文】
・「伝熱工学」(共著)森北出版
・「伝熱科学」(共著)朝倉書店
・「低温環境下の伝熱現象とその応用」(共著)養賢堂
・「冷凍空調工学」(共著)森北出版「伝熱工学」(共著)森北出版、
・「寒冷地におけるソ-ラ-システムの技術解説と実用化資料集」(共著)
第一インタ-ナショナル、その他分担執筆26編
・学会関連論文(査読付き、主に日本機械学会論文集、ASMEなど)273編
・解説記事など(主に日本機械学会誌、日本冷凍空調学会など)92編

【受賞など】
・日本熱物性学会賞論文賞:”微細低温潜熱物質混合水の熱物性評価”(1995年)
・日本機械学会賞論文賞:”冷熱エネルギ-輸送用界面活性剤添加低温水の管内流動抵抗と熱伝達特性”(1998年)
・日本機械学会フェロ-(2003年)
・日本機械学会熱工学部門貢献賞(2003年)
・日本冷凍空調学会賞論文賞:“界面活性剤による管内流動抵抗低減効果に及ぼす水中成分の影響および効果減少回復法”(2005年)
・岡山大学工学部研究貢献賞(2005年)
・日本冷凍空調学会参与(2007年)
・日本機械学会創立110周年記念功労者賞(2007年)
・Best Poster Award of The 22nd International Congress of Refrigeration,2007, Beijing China
 “Heat and Mass Transfer characteristics of Organic Sorbent Coated on Heat Transfer Surface of a Heat Exchanger”(2007年)
・日本伝熱学会創立50周年功労者賞(2011年)
・日本熱物性学会功労者賞(2013年)
・日本機械学会名誉員(2015年)
・日本伝熱学会名誉員(2015年)
・秋の叙勲 瑞宝中綬章 受賞(2022年11月)
価格
非会員: 41,800円(税込)
会員: 39,820円(税込)
学生: 41,800円(税込)
価格関連備考
定 価 :1名につき 41,800円(税込)
会員価格:1名につき 39,820円 2名の場合 55,000円、3名の場合 82,500円(税込)

※上記会員価格は受講者全員の会員登録が必須となります。
※同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。
※他の割引は併用できません。
※請求書は主催会社より代表者のメールアドレスにご連絡いたします。
備考
※資料付
※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。
※開催日の概ね1週間前を目安に、最少催行人数に達していない場合、セミナーを中止することがございます。

【ライブ配信(Zoom使用)セミナー】
・本セミナーはビデオ会議ツール「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
 PCやスマホ・タブレッドなどからご視聴・学習することができます。
・お申し込み後、接続確認用URL(https://zoom.us/test)にアクセスして接続できるか等ご確認下さい。
・後日、別途視聴用のURLをメールにてご連絡申し上げます。
・セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
講座の内容
受講対象・レベル
特に、受講者の分野やレベルへの要望はありません。湿度制御を主体とした省エネルギー空調技術関連に興味がある方に参加いただければと思います。
 本セミナーでは、湿度の基礎や関係式、各分野における湿度の影響、空気線図の利用法、調湿調温プロセスそして調湿技術の基礎から応用などを分かり易く説明して、物質マネジメント技術の将来像を明らかにします。
 特に、専門知識が無くても、理解できるようにセミナー内容を構成しております。
習得できる知識
・水蒸気と微細水滴と気象現象
・湿り空気の熱力学(空気と水蒸気の関係、湿度の定義、露点など)
・湿り空気線図と調湿操作
・湿度センサー(各種湿度計と標準湿度計など)
・湿り空気の物性(水の特性、電気伝導性、音波の透過性、熱伝導性など)
・湿り空気に伴う諸現象
・空調調和とは(保健衛生と産業分野など)
・各種産業分野での湿気・湿度の利活用
・既存調湿技術の特徴(冷却除湿、吸収液除湿、吸着剤除湿など)
・各種加湿および除湿機器の開発の現状
・全熱交換器と調湿(回転型および静置型全熱交換器など)
・透湿膜による乾燥技術(空気制御系の乾燥空気製造など)
・顕熱潜熱分離空調における調湿技術の新展開
・デシカント空調と放射冷暖房技術の新展開
・新たな調湿剤の開発と展望
趣旨
 私どもの健康、快適性そして産業分野の生産性の向上などに、温度制御と並んで湿度制御は重要な役割を果たしているが、湿度(湿気)の本質に関する理解は十分と言えない現状にある。例えば、「雲はなにからできているか?」、「水蒸気は見えるか?」「相対湿度の大きさで空気の重さはどう変わるか?」などに答えられない技術者は多いようである。
 近年の情報機器の普及による冷房・除湿需要や建築物・自動車空間の快適性訴求そして化石燃料利用による環境問題などを勘案した省エネルギーの立場から、特に調湿技術に対する期待が大きくなっている現状がある。我が国の民生部門や運輸部門は、最終エネルギー消費量の多くを占め、その増加割合が顕著であることから、調湿などの快適性の追求を基本として、省エネルギーを主体とする物質マネジメントシステムの推進が重要課題となっている。改正建築物省エネ法が施行されて、ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)や住宅(ZEH)の構築に欠かせない調湿技術に対しても新たな展開が期待されている。一方、運輸部門においても、車両の電動化推進から調湿技術による車両内の快適性や安全性(防曇)の確保を基本として、環境規制対応や経済性の確立が重要視されている。さらに、産業部門においても、省エネルギーや創エネルギー機器開発に調湿技術の応用が進んでいる。調湿技術は、環境親和型省エネルギー技術に位置づけられる物質マネジメント技術と言える。
 本セミナーでは、湿度の基礎や関係式、湿度の影響、空気線図の利用法、調湿調温プロセスそして既存調湿技術の基礎から新たな調湿材料とそのシステム化技術の展開に関して分かり易く解説して、湿り空気・水蒸気の物質マネジメント技術の将来像を明らかにする。
プログラム

1.調湿技術展開に向けての社会的要請
  1.1 水分(水蒸気、水、氷)の
    地球循環による天候および地球温暖化現象
  1.2 建築物:車両そして他産業分野における
    湿度制御技術に対する社会的要請

2.湿り空気・湿度の科学(物理・化学・生化学特性)
  2.1 水蒸気と微細水滴と気象現象
    (水蒸気とガス、雲、雪、氷、霧、靄など気象現象)
  2.2 湿り空気の熱力学
    (空気と水蒸気の関係、湿度の定義、露点など)
  2.3 湿り空気線図と調湿操作
  2.4 湿度センサー
    (各種湿度計、標準湿度計、最新センサー技術)
 
3.湿り空気の水蒸気特性とその産業分野での利活用
  3.1 湿り空気の物性
    (水の特性、電気伝導性、音波の透過性、熱伝導性など)
  3.2 湿り空気に伴う諸現象の
    (湿気に関連する物理・化学・生化学現象)
  3.3 空調調和とは
    (保健衛生と産業分野など)
  3.4 各種産業分野での湿気・湿度の利活用
    (各種産業での湿気・湿度の利活用例)

4.調湿技術の現状とその特長
  4.1 既存調湿技術(冷却除湿、吸収液除湿、吸着剤除湿など)の原理と特徴
  4.2 各種加湿および除湿機器の開発の現状
  4.3 全熱交換器と調湿(回転型および静置型全熱交換器など)
  4.4 透湿膜による乾燥技術(空気制御系の乾燥空気製造など)

5.新たな調湿技術の展開と方向性
  5.1 顕熱潜熱分離空調における調湿技術の新展開
  5.2 デシカント空調と放射冷暖房技術の新展開
  5.3 新たな調湿剤の開発と展望
    (感温透湿膜、高湿導電性高分子、調湿用スマートゲル
     湿度制御分子ダイオード、イオン力による凝縮生成、調湿着色剤など)

□質疑応答□

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