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熱を効率的に利用する技術の開発は古くて新しい課題である。第二種永久機関は実現不可能だが、どれだけエネルギーの利用効率を向上できるかがそれこそ永遠の課題である。現在、CO2の排出削減も含む、省エネルギーが叫ばれる中、特にいろいろな局面での「熱」の効率利用の重要性がますます増してきている。今回のセミナーでは、システムとしてエネルギー効率を上げる技術の基礎として、各種の排熱利用技術についてその技術の基礎と特徴、最新動向を紹介する。
さらに、排熱を利用する技術について論ずるに当たっては、地熱発電や温泉発電、また工場排熱の回収で利用されているバイナリ―発電について、より詳しく実施例や各種機器・方式についての比較を行うとともに、最新動向や経済性を紹介する。また、導入にご関心の方も有用な関連法規や導入手順も概説する。
講師は、第三者的な立場で技術を紹介いただける、エネルギー変換システム全般、バイナリ―発電、水素・燃料電池システムに詳しい森豊氏(森豊技術士事務所)にお願いした。
1. 国内のエネルギー事情
2. 国内の産業排熱の状況
3. 排熱利用の方法
4. 排熱利用技術の種類と特徴
4.1 熱エネルギーとしての利用技術
熱交換器、ヒートパイプ、吸収式冷凍機、ヒートポンプ
4.2 熱エネルギーから電気エネルギーへの変換技術
蒸気タービン、 バイナリー発電、スターリングエンジン、 熱電素子
4.3 熱および電気の高効率化技術
コージェネレーション、 燃料電池、
5. バイナリ―発電とは
6. バイナリー発電の原理、種類と特徴
7. バイナリ―発電の実施例(地熱、温泉、工場など)
7.1 国内の実施例
7.2 海外の実施例
8. バイナリ―発電の構成機器、要素技術
9.バイナリー発電の経済性
10. 導入にあたっての検討事項
10.1 関連法規
10.2 導入手順
11.今後の展望と課題