1.架橋の導入・形成(Part1)
1.1 化学架橋と物理架橋(両者の共存と変換)
1.2 多官能性低分子の分岐反応と高分子の架橋反応(ゲル化に導く化学反応)
1.3 架橋強度と架橋寿命
1.4 架橋体の分子量分布と平均分子量(理論解析)
1.5 物理架橋の導入法
1.6 水素結合による架橋(低分子ゲル化剤,水素結合性微結晶)
1.7 疎水凝集による架橋(会合性ゲル)
1.8 バイオポリマーの架橋(ヘリックス架橋,イオン補足架橋,変性誘起架橋)
1.9 高分子の立体規則性と架橋形成能
1.10 剪断による架橋の導入
2.架橋の構造解析(Part2)
2.1 架橋体(ゲル)の大域構造と局所構造(構造パラメータ)
2.2 架橋数(架橋密度)とゲル化点
2.3 架橋多重度と架橋長(架橋の特性パラメータ)
2.4 ゲル化点測定による架橋構造の推定(拡張エルドリッジ-フェリー法)
2.5 架橋の弾性的有効性(スカンラン-ケースの判定条件)
2.6 架橋を阻害する因子(水和,高分子のコンホメーション変化)
2.7 分子内架橋から分子間架橋へ
2.8 相分離とゲル化を含む相図,架橋構造との関係
3.架橋の運動解析(Part3)
3.1 外力による架橋点の移動とゆらぎ(アフィン変形ゴム弾性と非アフィン性)
3.2 架橋のすべりとゲルの張力(張力プラトーの出現)
3.3 高分子の粘弾性に関する基礎概念(複素弾性率,非線型粘度,剪断開始流)
3.4 架橋の組み替えによる粘弾性の発現(形状記憶,分子認識)
3.5 架橋の生成・消滅によるレオロジー特性(シニングとシックニング,自己修復)
3.6 架橋体の時間依存性流動(流動硬化,応力極大,流動破壊)
3.7 剪断流印加によるゲル化とゲルの破壊(臨界ゲル化剪断速度)
3.8 架橋体の破断強度,その速度依存性
□質疑応答・名刺交換□
入門部分1に重点をおき,架橋の導入法,架橋密度,架橋体の構造,運動性と,これらの測定原理について時間を十分に配分し,基礎概念の復習を含めて初歩から説明する.一部の進んだ内容(研究最前線のテーマ)については受講者の要望を考慮し選択や割愛をする場合がある. なお、本セミナーは新規架橋剤の開発を主たる目的とするものではありません。