メカノケミカル現象はいったいどのような機構で発現するのか? その制御方法は?
微粒子の粉砕操作に関わる皆様へ
メカノケミカル効果について
詳しく解説いたします!
様々な固体に対してメカノケミカル効果を利用した合成や特性変化の事例を知ることにより
そのメカニズム・制御方法・トラブル対策を解説いたします。
さらに、近年注目度の高まっている資源処理や有価物回収などにもスポットを当てますので
基礎知識習得から課題解決まで、広く本セミナーをお役立てください。
1.はじめに
1.1 粉砕過程で起こるマクロとミクロな変化
1.2 メカノケミカル効果の発現機構と評価
1.3 粉砕による各種固体の結晶構造変化
2.セメント系物質のメカノケミカル合成
2.1 カルシウム・アルミネート(C3A)の合成
2.2 カルシウム・スルホ・アルミネート(CSA)水和物の合成
2.3 石炭灰からの水硬性粉体の製造
2.4 二水石膏からの水硬性プラスターの製造
3.機能性酸化物・水和物のメカノケミカル合成
3.1 ペロブスカイト型酸化物の合成
3.2 ビスマス・バナデート(BiVO4)とレアアース(RE)・バナデート(REVO4)の合成
3.3 機能性フッ化物の合成
3.4 3価と6価のクロム酸化物の粉砕による磁性体(CrO2)の合成
3.5 酸化物粒子表面への非金属元素ドーピング
3.6 ケイ酸カルシウム水和物(軽量耐熱材料)の合成
4.ハロゲン含有樹脂・有機物のメカノケミカル分解
4.1 ポリ塩化ビニル(PVC)の脱塩素による分解
4.2 ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の脱フッ素による分解
4.3 ポリフッ化ビニリデン(PVDF)の脱フッ素による分解
4.4 ヘキサブロムベンゼン(HBB)の脱臭素による分解
4.5 モノクロルビフェニル(BP-Cl)の脱塩素による分解
5. 天然資源のメカノケミカル処理と有価物回収
5.1 タルクや蛇紋岩からのMgの選択的回収
5.2 カオリナイトからのゼオライト合成
5.3 硫酸塩鉱石からの水酸化物と炭酸塩の生成
5.4 マグネサイト(MgCO3)からの水酸化物の生成
5.5 バストネサイト(レアアース含有鉱石)からのレアアース(希土類元素)回収
5.6 シーライト(タングステン含有鉱石)からの可溶性タングステン塩の生成
6. 廃棄物・未利用資源のメカノケミカル処理と有価物回収
6.1 三波長型廃蛍光管からのレアアース回収
6.2 ITOスクラップからのIn, Snの回収
6.3 廃二次電池(LIB)正極材からの有価物回収
6.4 重油燃焼煤(EP dust)からのバナジウム回収
7. メカノケミカル効果+加熱処理による生成物特性変化とエネルギー回収
7.1 ムライト・セラミックス生成に及ぼす原料への粉砕(メカノケミカル)効果
7.2 水酸化アルミニウム(原料)の加熱によるαアルミナ生成に及ぼす原料への種添加効果
7.3 バイオマス(セルロース)からの高純度水素の製造
7.4 廃プラスチック、稲藁、廃紙、下水汚泥などからの水素の製造
8.メカノケミカル効果とミル(粉砕機)内の媒体運動
8.1 タルクの無定形化に及ぼすミル内媒体運動エネルギー
8.2 PVCの脱塩素に及ぼすミル内媒体運動エネルギー
8.3 重油燃焼煤(EP dust)からのバナジウム回収率とミル内媒体運動エネルギー
9. 本セミナー内容に関連するトラブルシューティングとむすび
本セミナー内容を通じて、様々なトラブル(課題)があった。例えば、
・大量処理はどうするのか?
・粉砕過程での非晶質化(良好な結晶質は得られないか?)
・メカノケミカル効果(機械的活性化)の制御法は?
・湿式粉砕でのメカノケミカル効果は可能か?
・メカノケミカル効果を迅速に達成するにはどうすればよいか?
・メカノケミカル効果を支配する因子は何か?
・メカノケミカル効果に影響する助剤は?
・メカノケミカル効果とコンタミネーション(摩耗)の関係?
などである。これらのトラブルに対しての解決策のヒントを示し、むすびとする。
10 質疑応答
時間の許す範囲でセミナー参加者からのご質問に対し回答させていただきます。