環境放射線による電子機器障害の基礎と対策
※日程、会場が変更になりました(6/20更新)
 日程:7/11(木) → 8/8(木)
 会場:連合会館 502会議室 → 連合会館 404会議室

※受付を終了しました。最新のセミナーはこちら

セミナー概要
略称
環境放射線
セミナーNo.
stb190702
開催日時
2019年08月08日(木) 13:00~16:30
主催
S&T出版(株)
問い合わせ
Tel:03-5857-4811 E-mail:info@rdsc.co.jp 問い合わせフォーム
開催場所
価格
非会員:  44,000円 (本体価格:40,000円)
会員:  41,759円 (本体価格:37,963円)
学生:  44,000円 (本体価格:40,000円)
価格関連備考
43,200円 (Eメール案内登録価格:1名41,000円,2名43,200円,3名64,800円)
※資料付
※Eメール案内登録(無料)される方は、通常1名様43,200円から
 ★1名で申込の場合、41,000円
 ★2名同時申込の場合は、2名様で43,200円(2人目無料)
 ★3名同時申込の場合は、3名様で64,800円
※2名、3名同時申込は同一法人内に限ります。
※2名、3名様ご参加は2名、3名様分の参加申込が必要です。
 ご連絡なく2名、3名様のご参加はできません。
※Eメール案内を希望されない方は、2名または3名同時申込価格は適用されません。
「 43,200円×ご参加人数」の受講料になります。
講座の内容
受講対象・レベル
国内外の企業、大学の大学院学生から、教授、最先端企業戦士全般。
研究者、技術者として国際社会でキャリアアップしたい方。
習得できる知識
・宇宙・地球の放射線環境とその影響。
・関連して開発してきたソフトウェアのライブラリと応用編、世界企業とのコンタクト実績、国際標準のアプローチ法など。
・聞かれたらですが、数値シミュレーション技術全般、高度モンテカルロシミュレーション技術、特殊相対性理論のプログラミング化(世界でこれ以上簡潔で汎用性の高いな特殊相対性理論のコードは無いと思います)など。
趣旨
 太陽系には人類の誕生以前から、猛烈なエエネルギーを持つ1次宇宙線(主に陽子)が降り注いできました。気の遠くなるような、永い年月を経て、地上に大気圏が形成されてからは、一次宇宙線が大気を構成する元素(窒素、酸素)と核反応(厳密には本セミナーの主題になる、「核破砕反応」です。)を起こす結果、大気中には2次宇宙線と呼ばれる高いエネルギーを持った放射線、粒子線(中性子、陽子、電子、中性子、ミューオン)が発生します。
 2次宇宙線のうち、中性子は、ナノレベルまで、微細化が進んで外乱に脆弱になりつつある半導体のメモリデバイスでソフトエラー問題が顕在化し、20世紀末に、世界的な大企業を巻き込む大問題になりました。当時、務めていた日本の中核企業では、全く認知されていなかった問題で、その対応で大きな意識変革が進められました。このころから、2次宇宙線の影響が注目されるようになりましたが、2020年代を迎える今、半導体装置がより高度な能力を要求される、IoTや5Gの時代に向けて人類の技術の命運を決定付ける要素になりかねません。
 本セミナーでは、2次宇宙線が本世紀の最先端技術に及ぼしそうな影響の実態とその後の推移を、半導体デバイスを例としてお話します。聴講者の皆様には、御自分の分野が未防備でないかのご検討を含め、極めて近い未来の問題と捉えていただければ幸いです。
プログラム
第1章(基礎編)半導体デバイスの構造と動作の基礎
 ― 放射線照射効果を理解するための初級知識 ―
 1.0 半導体って何?
 1.1 MOS構造の基礎
 1,2 メモリデバイスのレイアウト
 1.3 フラッシュメモリーの構造と動作
 1.4 論理デバイスの基礎と動作
 1.5 FPGAのレイアウト・動作
 1.6 プロセッサーの構成と動作

第2章(導入編)地球・人類と宇宙線の深い関わり
 2.1 宇宙飛行士と1次宇宙線
 2.2 放射線の発生メカニズムと地上の放射線環境
 2.3 2次宇宙線(中性子、ミューオン、電子)の発生
 2.4 中性子と地球・人類
 2.5 電子と航空機クルー、雨の話
 2.6 中性子基因の半導体デバイス・装置不具合の顕在化
 2.7 地上のミューオンと産業利用

(ここから本論)
第3章 荷電粒子(陽子、電子、ミューオン)による照射効果
 3.1 荷電粒子の照射効果
 3.2 電子デバイスの放射線照射による不具合基礎メカニズム
 3.3 脆弱性の定式化
 (1) ソフトエラー断面積
 (2) ソフトエラー率(FIT)

第4章 中性子による照射効果と評価法
 4.1 核破砕反応の基礎
 4.2 中性子による放射線照射効果の加速試験法
 (1) 高地試験法
 (2) 準単色中性子試験方法
 (3) スポーレーション試験方法
 (4) 光・核反応法
 (5) 代替法(陽子・レーザー)
 4.3 デバイス内イオン挙動のシミュレーション評価法
 (1) モンテカルロシミュレーションの基本
 (2) 複雑体形へのモンテカルロシミュレーション技法の拡張
 (3) 核破砕反応モデル
 (4) 3次元デバイスモデル
 (5) 荷電粒子の飛跡追跡無限遠延長モデル

第5章 環境中性子による電子機器障害対策の取り組み
 5.1 半導体デバイスへの放射線障害対策の基本
 5.2 電子デバイス・機器の不具合への耐性向上策
 (1) 基板レベル
 (2) 回路・チップ・プロセエサーレベル
 (3) マルチコアプロセッサー
 (4) ボード・OS/アプリケーションレベル
 (5) 実時間システム;車載および航空機
 (6) 課題
 5.3 SRAMの環境中性子ソフトエラーへの取り組みとその根本的解決
 (1) SRAMの構造レイアウト
 (2) 実験的事実
 (3 評価結果
 (4) 中性子ソフトエラー対策とその検証
 5.4 電子機器を止めずに、ソフトエラーに起因する障害を自動抑止する技術の開発と実証
 (1) FPGAシステム
 (2) 複合プロセッサーシステム

第6章 未来像
 6.1 評価・対策の国際標準化
 (1) JEITA
 (2) JEDEC
 (3) IEC
 (4) その他
 6.2 中国の台頭
 (1) 概況
 (2) 中国最初のSEE国際会議
 (3) 世界最強の中性子照射設備CSNS
 6.3 IoT時代へ向けて

謝辞
記号・略号の説明
関連するセミナー
関連する書籍
関連するDVD
関連するタグ
フリーワード検索