第1部 9:30~12:00
EV熱マネージメントシステムの現状と次世代の課題(2025年版)
EVの熱マネージメントシステム(TMS)は、電動化の多様化・進化の中で対応が模索されている。対象の3サブシステムは、冷却が必要なモータやインバータ等のパワートレイン冷却システム(PCS)、冷却と加熱が必要なバッテリ熱マネージメントシステム(BTMS)、及び空調システム(ACS)。このTMSの統合アーキテクチャが鍵で、電力消費効率とコストの改善、環境や各種EVへの対応が主課題。そこで、NISSAN、TOYOTA、BYD、TESLA、最適化案(EVTTMS)の例を用いて各社各様TMSを比較評価し、現状を解説する。更に、TMSと構成要素の動向と課題をまとめて示す。
1. 講演の要旨
2. EV熱マネージメントシステム(TMS)とは?
3. TMSの進化と現状
4. TMSの比較評価法
5. TMSの評価例 (NISSAN, TOYOTA, BYD, TESLA, EVTTMS)
6. TMSの動向と課題
7. TMSの構成要素の動向と課題
8. まとめ
9. 質疑応答
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第2部 12:45~14:15
BEVの普及課題を熱で解決する高効率エコシステム
自動車業界では100年に1回の変革といわれる「CASE」が叫ばれており、電気エネルギーで走行するBEVへの急速な移行が行われている。BEV普及課題として、リセールバリューの低下、冬季航続距離の低下と考えており、本講演では上記課題に対する解決技術について紹介する。
1. 開発背景
2. 提供技術と効果
3. 紹介技術① 簡素なヒートポンプ
4. 紹介技術② 除霜技術
5. まとめ
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第3部 14:25~15:55
EVに適した新冷媒技術
車両の電動化に伴い、内燃機関をもたないBEVが注目を集めている。BEVでは、冬季の車室内空調を電気ヒーターで行っていたが、省エネルギー化のためにヒートポンプシステムの採用が進められている。本講演では、低外気でもヒートポンプシステムで高い性能が得られ、環境負荷の小さいHFO冷媒を紹介する。
1. 背景・開発コンセプト
2. ダイキンの新冷媒について
2.1 自動車冷媒の歴史
2.2 冷媒物性
3. 環境規制
4. 冷媒の燃焼性
5. 冷媒の安定性
5.1 冷媒単体の安定性
5.2 材料適合性
6. 性能試験結果
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第4部 16:00~17:30
EVモータ、PCUの冷却技術
カーボンニュートラルを目指して電動車が拡大し、開発が活性化している。電動車のキーコンポーネントは、モータ、パワーコントロールユニット(PCU)、バッテリである。このうち、モータとPCUの性能は走行性能に直接影響する。モータとPCUはいずれも発熱が大きく、それらの冷却が電動車のキー技術となる。そこで、本講演では、モータとPCUの技術動向に基づき、それらの冷却、放熱技術を紹介する。
1. モータとPCUの概要
1.1 自動車用モータ
1.2 PCU
1.3 xEVの出力
2. モータとPCUの発熱
2.1 モータの発熱
2.2 モータの上限温度
2.3 パワーデバイスの発熱
2.4 PCUの発熱
3. PCUの冷却技術
3.1 パワーデバイスの冷却
3.2 PCUの冷却システム
3.3 受動部品の冷却
4. モータの冷却技術
4.1 モータ内部の伝熱
4.2 水冷,油冷
4.3 回転子の冷却
5. 今後の動向
5.1 ワイドバンドギャップデバイス
5.2 高電圧化
5.3 e-Axle