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東北大学 大学院理学研究科 助教 博士(理学)
大野 誠吾 氏
【ご専門】レーザー分光、テラヘルツ光学、メタマテリアル、メタ表面
2006.3 東北大学大学院理学研究科物理学専攻 博士課程修了・博士(理学)
2006.4-2009.3 理化学研究所 研究員
2009.3-現在 東北大学大学院理学研究科 助教
東北大学高等研究機構 助教(2021.4より兼務)
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学部レベルの最低限の光学の知識があればわかりやすいようできるだけ専門用語を用いずに説明したいと思います。
電磁波の特性のうち主に位相を制御する手法の一つが理解できる。
本セミナーでは、メタ表面に代表される人工構造による電磁波の制御手法について、特に位相制御に主軸を置いて講演する。メタマテリアル、メタ表面は、光の波長よりも小さい構造を三次元的もしくは二次元的に集積させることで新たな制御性を発現する構造として今世紀初頭から現在にかけて研究のすそ野を広げてきた。
講演者はこれまでテラヘルツ(THz)帯のメタ表面や人工構造の示す機能性について研究を進めてきた。THz帯で機能を発現するこれらの構造は、光波帯に比べ比較的大きくてもよく作製手法の工夫が活かしやすい。また、THz波は電場の直接観測が可能であることから位相に対する効果の原理検証に本質的な強みを発揮する。
講演では、THz波の位相制御手法として、二次元周期構造のモアレパターンに関係するモアレ型メタ表面、アンテナと導波路の立体的な組み合わせについて紹介する。このような位相制御技術と次世代無線通信技術(Beyond 5G/6G)の関係についても触れる。
1. はじめに
1-1. メタマテリアルとメタ表面
1-2. テラヘルツ帯
1-2.1.テラヘルツ波とは
1-2.2.発生方法と測定方法
1-3. 人工構造の作製手法
2. モアレ型メタ表面
2-1. モアレパターンとは
2-2. モアレ型メタ表面
2-3. モアレパターンの設計方法
2-4. モアレ型メタ表面の作り方
2-5. モアレ型メタ表面により生じる制御性
3. アンテナ-導波路結合系
3-1. 次世代無線通信とテラヘルツ波
3-2. 位相の制御原理
3-3. 位相の制御性について
4. まとめ
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