自社技術のフェーズに最適な”グローバル・ローンチ順序”と、具体的な保険戦略とは?
1.なぜ今、グローバル・マーケットアクセス戦略が必要か
・日本市場の限界と危機:
「画期性加算ゼロ」の現実と、
財政主導で厳格化するイノベーション評価のトレンド分析。
・「死の谷」の正体:
薬事承認(FDA/CE)はゴールではない。
保険償還(Reimbursement)こそが真の参入障壁である現実。
・本講演のゴール:
膨大な制度の「辞書(知識)」を捨て、
市場を攻略するための「羅針盤(戦略)」を手に入れる。
2.日本の「外国平均価格調整(FAP)」とグローバル連動
・FAPのメカニズムと経営リスク:
日本の償還価格が、
海外4カ国(米・英・独・仏)および豪州の価格にどう連動するか。
・「安値」の感染リスク:
国外での一部での安値決定が、
日本の償還価格を強制的に引き下げる(再算定)リスク構造。
・戦略的ローンチ・シークエンス(参入順序):
「高価格国」から「低価格国」へ。
知財価値を最大化するためのドミノ戦略。
・世界市場の3分類フレームワーク:
世界を「1. イノベーション評価」「2. エビデンス・HTA」
「3. 価格・ボリューム」に分類し、戦い方を変える。
3.イノベーション評価市場:スピードと高価格を狙う(米国・ドイツ)
・米国市場の「死の谷」越え:
FDA承認後の空白期間を埋める「NTAP(新規技術加算)」活用と、
民間保険(Payer)への価値訴求。
・購買組織(GPO)へのアプローチ:
病院経営を握るGPOに対し、「臨床的価値」を
「経済的メリット」に翻訳して伝える手法。
・ドイツ市場の「NUB/ZE」活用:
世界最速の市場アクセス権。エビデンス不十分でも
参入可能なNUB制度をテストマーケティングの場とする戦略。
・包括払い(DRG)からの脱出:
革新的製品が既存の包括枠に埋没しないための、
日米独共通の「例外規定」獲得ロジック。
4.HTA・エビデンス重視市場:費用対効果で勝負する(英国・フランス・豪州)
・「経済的価値」の証明:
臨床的有用性だけでは勝てない。NICE(英)やHAS(仏)を
納得させる「費用対効果(ICER)」データの作り方。
・開発段階へのフィードバック:
薬事申請用の臨床試験に、償還獲得用の
「経済評価エンドポイント」を早期に組み込む試験設計。
・豪州(Prostheses List)の改革:
公的・私的医療のハイブリッド構造と、
民間保険償還リスト(PL)の審査厳格化への対応。
・「あきらめる勇気」:
HTAのハードルが高すぎる場合、その市場への参入を
「後回し」にする戦略的撤退の判断基準。
5.ボリューム&成長市場:規模で勝つか、撤退か(中国・アジア)
・中国のVBP(帯量採購)ショック:
90%超の価格下落は回避不能。
「ハイエンド品で逃げ切る」か「ボリュームで戦う」かの二者択一。
・ASEAN・アジアの多様性:
タイ・ベトナム等でのDRG導入の波と、
富裕層向け自費市場(Out-of-Pocket)の可能性。
・日本への波及遮断:
アジアでの低価格が先進国価格に
悪影響を与えないための、ブランド・SKU戦略(デカップリング)。
6.企業が描くべき未来のロードマップ
・グローバル戦略マトリクス:
「参入難易度」×「価格ポテンシャル」で見る、
自社製品の最適なエントリー国選定マップ。
・組織能力(ケイパビリティ)の強化:
縦割りを排し、薬事(RA)と償還(Market Access)を統合した組織体制の構築。
・日本の制度へのフィードバック:
独米の成功事例に学ぶ、デバイス・ラグ解消のための
「条件付き早期償還(Coverage with Evidence Development)」の日本版導入提言。